株式会社パートナーズ（BABY&ME）が販売している葉酸サプリ「マルチビタミンミネラルフォーウィメンVer.2（以降「MVM」と表記）」。
買っていいのか、買ってはいけないのか。辛口でチェックしていきます。
MVMって、どんな葉酸サプリ？公式情報
MVM公式サイトでのアピールポイントをひとことで言うと、MVMは、
「20種類の栄養素を天然由来原料でバランスよく配合した葉酸サプリ」です。
……そんな謳い文句、信じていいのかい？ダメなのかい？どっちなんだい？
MVMを4つの評価項目に沿って辛口で採点したところ、次のような結果になりました。
MVMの総合評価：
 1.栄養 | 4.8 |
|---|---|
 2.安全性 | 2.5 |
 3.純度 | 3.0 |
 4.飲みやすさ | 3.3 |
栄養素の配合量はパワフルだけど、オーバー気味で飲みにくいのが難点
それでは、このような採点結果に至った理由を1項目ずつ解説していきます。
もっといい評価の葉酸サプリを探している人は、TOPページの「葉酸サプリ199商品の辛口評価」を先にチェックしてください。
1.MVMの栄養充足度：
MVMは妊活期を基本としたサプリですが、「妊娠中にも」と謳っているので、「妊活期」「妊娠初期」の2つに分けて栄養バランスをチェックしました。
また、1日の摂取目安が4粒～8粒と幅があるので、4粒摂った場合と8粒摂った場合の2パターンを出して、平均を総合値として算出しています。
妊活期の栄養充足度（4粒）
妊娠初期の栄養充足度（4粒）
妊活期の栄養充足度（8粒）
妊娠初期の栄養充足度（8粒）
主要ビタミン・ミネラル以外の栄養素材
（8粒あたり）ホスファチジルコリン10mg、イノシトール20mg
めしぞうの辛口チェック
- 鉄がやや足りない。妊活中は不足なく摂りたい。妊娠中の付加量に対応できていない
- カルシウムが足りない。妊活中は月1イベントに欠かせない。妊娠中はマイナーなトラブルにも役立つ
- マグネシウムが足りない。妊活中は月1イベントの前準備に欠かせない。妊娠中はマイナーなトラブルにも役立つ
- カルシウムがやや足りない。妊活中は月1イベントに欠かせない。妊娠中はマイナーなトラブルにも役立つ
- マグネシウムが妊娠中に足りない。妊活中は月1イベントの前準備に欠かせない。妊娠中はマイナーなトラブルにも役立つ
- ビタミンB1クリア。妊活中は月1イベントをサポート。妊娠中の付加量にも対応できている
- ビタミンB2クリア。女性のバランス維持に必要。妊娠中の付加量にも対応できている
- ナイアシン、ビオチン配合。食事だけでも足りるが、葉酸が所属するビタミンB群としてまとめて摂れるのはgood!
- パントテン酸クリア。葉酸が所属するビタミンB群として、食事だけでは足りない分を満たせる
- ビタミンB6クリア。妊活中は月1イベントの前準備をサポート。妊娠中の付加量に対応できている
- ビタミンB12配合。食事だけで足りるが、葉酸が体内で消化・吸収・変換されるときに必要なので一緒に摂れるのはgood!
- ビタミンCクリア。妊活中は不足なく摂りたい。妊娠中も産後の新生児に影響するので必須。
- ビタミンAクリア。食事だけでは足りないので、βカロテン由来で安全に不足を補えるのはgood!
- ビタミンDクリア。妊活中は不足なく摂りたい。妊娠中もカルシウムとの関係で満たしておきたい
- ビタミンEクリア。妊活中は不足なく摂りたい。妊娠中期・後期は赤ちゃんに必要
- 鉄クリア。妊活中は不足なく摂りたい。妊娠中の付加量に対応できている
- 亜鉛クリア。妊活中は不足なく摂りたい。十月十日最後まで育てるには満たしておきたい。産後の亜鉛減少をカバーできる
かなりパワフル仕様でめっちゃ優秀です。
2.MVMの安全性：
MVMに過剰な配合量、妊娠中はNGの原材料、時期を問わず避けたい添加物が使われていないかチェックします。
過剰な配合はないか（4粒）
- ビタミンB6多すぎ。抹消神経障害のリスク高まる
- 妊娠初期にビタミンE多い。妊娠初期は胎児の心疾患リスク高まる
- 狭義の葉酸400μg。リスクとベネフィットのバランスが取れた最適解
- ビタミンB12が適量。摂り過ぎによるがん、死亡リスク、子どものアトピー、自閉症リスクを高めることなく栄養補給できる
- β-カロテンが適量。摂り過ぎによる死亡リスクを高めることなく栄養補給できる
- 妊活期ならビタミンEが適量。摂り過ぎによる死亡リスクを高めることなく栄養補給できる。
過剰な配合はないか（8粒）
- 葉酸が上限量に肉薄。胎児の健康リスク高まる
- ビタミンB6多すぎ。抹消神経障害のリスク高まる
- ビタミンB12が安全値ギリギリ。がん、死亡リスク、子どものアトピー、自閉症リスク高まる
- ビタミンEが安全値ギリギリ。死亡リスク高まる。妊娠初期は胎児の心疾患リスク高まる
- 妊娠中期以降も狭義の葉酸800μgを摂るように推奨していない。
- β-カロテンが適量。摂り過ぎによる死亡リスクを高めることなく栄養補給できる
- 鉄が適量。摂り過ぎで妊活を邪魔する活性酸素や、体調不良リスクを高めることなく栄養補給できる。
避けたい原材料はないか
亜鉛含有酵母、ビオチン含有酵母、クロム含有酵母、加工油脂、セレン含有酵母／サンゴカルシウム、HPMC、ヘム鉄、結晶セルロース、ビタミンC、酸化マグネシウム、ビタミンE、ステアリン酸カルシウム、ベタイン、二酸化ケイ素、レシチン、ビタミンB6、ナイアシンアミド、イノシトール、カロチン色素、ビタミンB1、ビタミンB2、パントテン酸カルシウム、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD（一部にゼラチン、大豆を含む）
ここがイイ：不安な原材料なし
安全面が気になる原材料や添加物は使われていません。
不安な原材料はないけど、ビタミン類の配合量多すぎる…
3.MVMの純度：
MVMの原材料の純度（原産国と加工国）をチェックします。企業の情報開示姿勢、透明性、信頼性も図れるチェック項目です。
 日本 |  中国 |  韓国 |  米国 |  欧州 | 他 | |
| 原産国 | 10.7% | 10.8% | 0% | 18.7% | 22.4% | 37.7% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 加工国 | 56.0% | 8.0% | 4.0% | 12.0% | 20.0% | 0% |
めしぞうの辛口批評
ここがダメ：原産国が日本と中国でほぼ同率
日本原産と同じくらい中国原産の原料も使われています。中国での加工もあります。
ここがダメ：20種類の天然由来原料ではなかった
「20種類の栄養素を天然由来原料を使用し、バランスよく配合」を謳っていますが、「※ビタミンCとビタミンB群を除く」との注釈があります。ということは、天然原料は20種類ではなく11種類です。
原産国も加工国も公開する姿勢は評価したいけど、もう少しこだわってほしい
4.MVMの飲みやすさ：
MVMの粒の大きさ、におい、味、のどごしをチェックします。
※飲みやすさの検証は、木村さん（2児の母）が担当します。
飲みやすさのチェックは私が担当します！
大きさ早見表
| 直径＋厚み（mm） | サイズ感 | |
|---|---|---|
| ～12.0 | 小さい | |
| 12.1～13.0 | やや小さめ | |
| 13.1～14.0 | 標準 | |
| 14.1～16.0 | やや大きめ | |
| 16.1～ | 大きい | ←ココ |
におい、味、のどごし
| におい | 味 | のどごし |
|---|---|---|
4.0 | 2.5 | 3.5 |
木村さんの辛口批評
ここがイイ：お米のようなにおいは少なめ
パッケージを開けると、精米したてのようなお米のにおいが少ししました。ほんの少しなので、1回分最大量の4粒口にいれてもあまり気になりませんでした。
ここがダメ：オブラートの味が強め
味は、オブラートの味がかなりしました。というか、オブラートそのものを食べているような感じでした。すぐに溶け出して粘りもあるので、飲み込んだあともしばらく味が残りました。
ここがダメ：口の中でくっついてちょっと飲みにくい
口に含むと、表面が溶け出すような感じで、粘り気を感じました。一度に4粒飲もうと思うと、粒同士がくっついたり口内にくっついたりと、少し飲みにくかったです。
カプセルはとてもやわらかく、指で少し押しただけでへこむくらいの硬さでした。4粒を1度に飲むとやわらかいとはいえ、すこしのどに引っかかる感じがしました。
サプリというより、オブラートを食べてる感じ。
MVMの最終ジャッジ
| 評価 | 基準 | 採点結果 |
|---|---|---|
| 評価A+（絶対買い） | 4.5点以上 | |
| 評価A（買い） | 4.0～4.49点 | |
| 評価B（条件次第） | 3.25～3.99点 | 3.39点 |
| 評価Ｃ（微妙） | 2.5～3.24点 | |
| 評価D（ガッカリ） | 2.49点以下 |
MVMを一言で言うと、「栄養の充足度は国内トップだけど、過剰な配合量のリスクが気になる葉酸サプリ」です。
カルシウムとマグネシウム、4粒だと鉄が若干足りないですが、それ以外のビタミン類はすべて十分すぎるほど満たせます。
1日4粒にしても、ビタミンB6とビタミンB12の配合量は推奨量の10倍摂れます。……本当に10倍も摂る意味あります？
何のリスク報告もされていない栄養素ならいいですが、どちらも多く摂ることのリスク報告が挙がっています。
サプリはあくまでも、食事だけでは推奨量に足りない差分を埋めるために飲むものです。
いつ妊娠するかわからない妊活期。この量を飲み続けるなら短期間（最大6ヶ月）の利用にとどめておいたほうが安心です。
飲むなら短期間で。長期摂取はおすすめしない。
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