相談:不妊治療をしていて初めて陽性判定もらえました。来週胎嚢確認、その後心拍確認と進んで行くようです。
サプリメントやプロテインを不妊治療中から飲んでいます。飲んでるものは
UHA味覚糖の「グミサプリ マルチビタミン」
DHCの「ビタミンD」
ビーンスタークマムの「葉酸+鉄」
ザバス・アスリートウエイトダウン胚盤胞移植前から「サプリメント、プロテインを飲んでいるけど大丈夫なのか?飲み続けてていいのか?」を確認しましたが「現状妊娠してないから生活はそのままでいい」と言われました。
陽性判定もらえたときのDr.と上記確認したときのDr.は違います。陽性判定出てもそのまま飲み続けていいのでしょうか?
出典:https://www.askdoctors.jp/topics/3730905
回答:適切な1つの商品だけにする
陽性判定おめでとうございます!不妊治療中はOKでも、妊娠中はNGの素材もあるので気になりますよね。
結論から言います。いずれも飲むのやめてください。適切な1商品だけ買い直すことをおすすめします。
なぜかと言うと、厚生労働省は「いくつもの製品を同時に摂取しない」と注意喚起しているからです[1]。
複数サプリを組み合わせる問題点
複数のサプリ(商品)を同時に飲んでしまうと、何か体調に問題が起きたときに困ります。どのサプリが原因なのか、原因でないのか特定が難しくなってしまうからです。
飲んでいいのか人に聞かないとわからないレベルで、複数商品を組み合わせて飲むのはリスクが高いです。栄養学やサプリのプロじゃないと、サプリの組み合わせ判断は難しいと思います。
マルチビタミンミネラルタイプの葉酸サプリ「1商品だけ」にすることをおすすめします。
サプリだけでビタミンAが880μgは多すぎ
たとえば、今回の4商品を組み合わせると、ビタミンAの摂取量が880μgになります。サプリだけで推奨量700μgを軽く超えてしまいます。
ビタミンAの摂り過ぎに注意するのは、妊娠中だけではありません。妊娠前からです。妊娠前から食事と合わせて摂り過ぎに注意しないと、胎児の奇形リスクが集ります。
耐容上限量は2,700μgですが、発生事故を根拠にしています。発生事故というのは、事故が起きて初めてわかったことです。
「ビタミンA(レチノール)サプリを毎日880μg摂リ続けても安全だった」という検証はされていません。特に、妊婦さんに対して人体実験のようなことはできません。
そのため、耐容上限量はできるだけ遠ざけるのが安心・安全です。食事と合わせて推奨量を満たせる量がベストです。サプリだけで880μgは多すぎです。
妊娠初期に狭義の葉酸640μおすすめしない
葉酸も同じです。今回の4商品を組み合わせると葉酸は640μgです。妊活中に飲み忘れていたとかでない限り、妊娠中に640μgもサプリで摂る必要ありません。ムダにリスクが高まるだけです。
葉酸の摂り過ぎリスクに関しては、↓の記事で確認してください。
狭義の葉酸の推奨量は400μgです。640μgなんて推奨されていません。
鉄を必要以上に摂ることのデメリット
鉄も同じです。4商品あわせて16.65mgになりますが、妊娠初期にこんなに摂る必要ありません。5mg補えば十分です。
鉄が足りているのに余計に摂ると、ムカムカの原因になります。ただでさえ、つわりが始まってキツイのに拍車をかけることになります。
他にも、余計な鉄は腸内フローラを乱したり[2]、亜鉛の欠乏リスクを高めます[3]。亜鉛は胎児を10ヶ月しっかり育てるために必要な栄養素です。
今回の4商品には亜鉛は配合されていません。ただでさえ亜鉛が足りないのに、余計な鉄の影響で亜鉛不足が加速します。
なので、このような複数商品の組み合わせはおすすめしません。
まずはマルチビタミンミネラル1つで土台を整えてください。それでも足りない栄養素だけ単体サプリを追加です。
今回のまとめ
- いくつもの製品を同時に摂取しないこと
- サプリだけでビタミンA880μgは摂り過ぎ
- 妊娠後に葉酸640μgも必要ない
- 妊娠初期に鉄16.65mgも必要ない